JR西日本は、せとうちエリアの観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」を初めて赤穂線で運行します。
岡山駅を起点に、瀬戸内エリアの広域周遊観光を楽しめるアートな観光列車が2021年夏も運行します。今回は新たなルートとして、赤穂線経由で瀬戸内市、備前市方面に向かう「ラ・マル 備前長船」(岡山駅〜日生駅間)の運行が開始します。
上り列車は岡山駅を9:41に出発し、途中、東岡山駅・長船駅・伊部駅に停車したのち、終点の日生駅には10:50に到着します。下り列車は、日生駅を14:30に出発し、上り列車と同じ停車駅で終点の岡山駅には15:54に到着します(時刻表とおねだんは下図を参照)。
そのほか、宇野みなと線経由の宇野方面「ラ・マル せとうち」、山陽本線経由の尾道方面「ラ・マル しまなみ」および、瀬戸大橋線を通って四国に直通する「ラ・マル ことひら」の従来3ルートでも運行されます。運転日は、7月3日(土)〜9月26日(日)の金・土・日・祝日を中心とした計38日間です(運転日カレンダーは下図を参照)。列車は全車両グリーン車指定席です。乗車券のほかに指定席グリーン券が必要です(「青春18きっぷ」では乗車できません)。
列車名はフランス語で「木製の旅行かばん」を意味します。白い車体に黒い太線によって車窓がかばんのように見立てられた独特の外観が特徴です。車内に入るとホテルのような高級感のあるフロアデッキで迎え入れられ、展示スペースでは現代アート作家の作品を楽しめるほか、旅やアートにまつわる書籍を車内で読むことができます。瀬戸内の味覚が味わえるお弁当やスイーツBOX、飲み物やグッズ等を扱う車内販売カウンターが設置されていますが、2021年夏の運行時に営業するかどうかは未定です。
また、車内には自転車を袋に入れずにそのまま積み込むことができる「サイクルスペース」が用意されています(4台分)。列車のグリーン券をお持ちの方は、事前予約により利用できます(無料)。サイクルスペースを利用できる区間は、岡山駅〜宇野駅間(上り・下り)および岡山駅〜尾道駅間(下り尾道駅行のみ)のみです(倉敷駅・福山駅で降車する場合は利用不可)。
そのほか、ラ・マル・ド・ボァの運行にあわせ、宇野みなと線では宇野駅・備前田井駅・八浜駅・常山駅において、現代アート作家による駅アート装飾が実施されています。JR西日本は、運行日以外にも貸切の利用を受け付けており、みどりの窓口または旅行会社で申し込むことができます。